初めての土地を巡る旅(1日目)
今年は54年ぶりに11月に東京で雪が降り、一気に冬を迎えました。そして、12月になりあっという間に1年が終わろうとしています。そんな中、年末年始の予定を計画している人も多いかと思います。
上京から数年、年末年始は実家の北海道へ帰省していました。
しかし、年末年始の高額な航空券を手に入れるのは容易ではなく、いつも躊躇ってしまいます。僕の実家は北海道のオホーツク海沿岸にあり、余計に交通費がかかるためなおのこと。
そんな理由で、正月休みの時間を持て余していた2014年の年始めに旅をしてきました。
山間の静けさ漂う中部地方、日本海を望む北陸地方、そして果てしなく広がる太平洋を見渡せる東海地方まで友人と車で旅をして見ることができたものは何だったのか。
僕のように実家が遠いから帰らない(帰れない)人には参考になるかも?
1日目|大露天風呂
2014年01月02日(木)
前日、千葉県での初日の出観賞から戻り、荷物をまとめそそくさと就寝。
時計の針が早朝4時頃を指した頃、眠い目をこすりながら相棒と二人で、東京を抜けるために高速道路を走った。
今回の旅は、登山やスノーボードのアクティヴィティではなく、観光と秘湯を車で巡ることがメイン。
そして「初めての土地を巡る」というのも自分の中での大きなテーマの一つ。
夜明け頃、長野県松本市に近づいた。
この辺の地域には雪があまりない。平野部でも雪がある地域というのは、長野県内でもごくわずかであることをこの頃知った。少し驚いたと同時にショックも大きかった。
上高地方面へ向けて走り、山間部に入っていくと路面も圧雪路になり、周囲も雪景色に変わってきた。
生活圏のいたるところに雪の降る北海道の冬景色は特別なものだったんだと、このとき知った。
平湯トンネルを抜けるとそこは岐阜県。こちらの方が気温も少し低い。
途中、レンタカーがノーマルタイヤで坂を登れず、手で車を押していました。チェーンやスタッドレスタイヤってやっぱり大事なんだな。
雪景色深まる山間の道を進み辿り着いたのは、奥飛騨温泉郷にある水明館佳留萱山荘。大露天風呂があることで有名な秘湯。
秘湯好きな僕としては、ここで朝風呂に入るのが本日の目的の一つ。
約250畳の広さを誇る混浴露天風呂には歳が割と近めの男性2人が先客でいた。
話をしたら、僕たちと同じように東京から来たようで、彼らもレンタカーを手配したけどスタッドレスタイヤ装着車がなく、途中でチェーンを巻いてなんとか来たとか。
「これから名古屋へ向けて南下するから安心です。」とポジティブなコメントが聞けた彼らのその後が気になる。
本館では薪ストーブに火が灯してあり、深夜から運転していたので少し癒された。
初めての北陸地方に心が弾む。
冬晴れの澄んだ青空の日、立山連峰が観えることで有名な雨晴海岸に立ち寄った。
あいにくこの日は曇天で、うっすら「あれが立山かな?」くらいの視界しか確保されていない。
冷え込んだ冬の朝、日本海の水蒸気による「けあらし」が発生するとカメラマンがズラッと並ぶとか。
JR氷見線の途中にある雨晴駅に寄ってみた。もちろん改札はない。
氷見といえば「寒ブリ」の名前をよく聞くので食べようと思ったけど、漁港の町であるためほとんどの店が閉まっていた。いつかまた氷見に行くときは、朝の早い時間帯にしようと思う。
ここから富山県を後にして石川県へ向かう。石川県ももちろん未開の地。
日が沈む頃到着したのは、千里浜なぎさドライブウェイという海岸の波打ち際を一般車が走ることができる日本唯一の道路。
日本海の荒波によって砂浜には大量のゴミが打ち上げられ、車両通行禁止になっていた。
日が落ちた後、初めての金沢駅訪問。
駅前にある鼓門(つづみもん)がライトアップされていたのがとても綺麗だった。さすが世界で最も美しい駅の一つ。
この日は金沢駅近くで宿をとり、駅周辺で食事を済ませ、翌日に備えて早めの就寝とした。
次の日は再び岐阜県へ。
1日目の旅の軌跡