犬吠崎(千葉県)〜日本一早い初日の出を目指した旅〜
2013年12月31日(火)
2014年の初日の出を見るために千葉県銚子市の利根川河口付近にある犬吠埼(いぬぼうさき)に行ってきました。
関東平野の最東端にある犬吠埼は、元日の10日前後に限り「日本一早い初日の出」を見ることができます。(山頂・離島を除く)
2013年最後を実家のある北海道で過ごさず、初日の出を見るために千葉県の大海原で過ごした年末年始の記録を残します。
犬吠崎の記録
日 付:2013年12月31日(火)〜2014年01月01日(水)
天 気:快晴
人 数:1名
交 通:車
LAST SUNSET IN 2013
2013年も残すところあと1日となった大晦日、2014年元旦に初日の出を見るために千葉県の海沿いにある街、飯岡町(いいおかまち)に来た。
同じ関東とはいえ、東京から千葉県の太平洋沿岸沿いに出るまでは非常に長い道のりに思える。ここは夏になると海水浴、サーフィンを楽しむ人たちがたくさんいるらしいが、冬になると寂しさを感じるほど静かだ。
沈みゆく夕陽。
ここ飯岡刑部岬から見ることができる夕日は『日本の夕陽百選』にも選ばれている。
飯岡は『あしたのジョー』の作者、ちばてつやが育った町として知られている。
子供の頃、飯岡の海で溺れかけたことがあると略歴に書いていた。
日が沈んだ後に見える夜景。
日没後のマジックアワーが沿岸沿いに伸びる街並みを照らす。
薄暗くなっていくと同時に、太平洋沿岸に伸びる街並みから次々と光が灯されていく。
これ以上ない夜景を目に焼き付けて2013年最後の夕陽を見送った。
FIRST SUNRISE IN 2014
2014年最初の夜明けとともに、犬吠埼の海岸沿いにはたくさんの人が押し寄せてきた。
日本有数の日の出スポットであるため、駐車場には全国各地のナンバープレートが目立ち、都内ナンバーの僕の車が近所に感じる。
日の出を待つ間、リズム良く動く波の音だけが聞こえてくる。
。。。
地球が自転していることによって生まれる風。
その風に叩きつけられた海水から起きる波。
地球が生きている証。
。。。
夜明けだ!
2014年01月01日(水)
快晴の中での初日の出。
いつもと変わらない日の出のはずなのに特別なものに感じる。
元旦と言う語源の由来は、「元」は「はじめ」を表し、「旦」は日が太陽、その下の横棒が「地平線」を指し、「日の出」や「朝」を表している。つまり「一年の最初の朝」なので元日の朝を意味する。
参考:元旦(がんたん) - 語源由来辞典
日が昇ると徐々に人もいなくなり海岸が広く感じる。
そんな冬の太平洋から僕の2014年が始まった。
EASTERN DOVER
東京へ帰る前、犬吠埼から少し移動したところにある銚子マリーナ海水浴場に立ち寄った。
南国風の木々がこの町の気候と雰囲気を表している。
海水浴場からは海岸沿いにどこまでも伸びる断崖絶壁が見える。
屏風ヶ浦(びょうぶがうら)と言われるこの絶壁は、イギリスのドーバー海峡にあるホワイトクリフに似ていることから『東洋のドーバー』とも呼ばれている。
火山灰が降り積もって形成された屏風ヶ浦は、刑部岬まで約10kmにも及び、波による侵食が激しく年間約1㎡ほど削られている。
近くで見ると火山灰による地層の変化がはっきりと見えた。
その場で印刷できる機械があれば、家族写真として渡してあげたい。
元旦から海で過ごせてよかった。
東京へ向けて帰ろう。
犬吠埼のまとめ
初日の出には「年神様へその年の豊作や幸せを祈る」意味があります。
日本では古来より、初日の出と共に年神様(毎年お正月に各家にやってくる豊作や幸せをもたらす神様)が現れるとされ、おめでたいと考えられていました。
現代でも初日の出を拝むために全国各地で山の上や、海で朝早くから起きて見る人たちがたくさんいます。それくらい人々にとって初日の出というものは大切にされてきたのでしょう。
少し前の日本ではそれぞれの家庭で静かに正月を迎えるのが普通だったようです。
一人で初日の出はやはり寂しいので、次は実家で静かに正月を迎えようかと思います。
犬吠埼の位置