那須岳(北関東)〜初の雲海と異臭漂う活火山、開放感溢れる那須の旅〜
那須岳の記録
茶臼岳まで35分。
今は花の季節でもあり、ここ那須岳も火山帯の山ですが花が自生しているみたいです。
雲が少しずつ押し寄せてきました。嫌な予感がします。
帰りは写真中央より少し右に見える道を歩いて戻ってきます。
奥に見える山は南月山(みなみがっさん)かな。
それにしても良い天気です。
ここ最近のグズついた天気のリベンジと言っても過言じゃありません。
少しずつ噴火時に飛び散った噴石が増えてきました。そして山頂に向かうにつれて雲も増えてきました。
噴石が散らばっている火山地帯を親子で共に登るのは親が連れて行きたがっているのか、子供が行きたがっているのか。どちらにせよ微笑ましく逞しい光景です。
噴火当時は身体の何倍も大きい噴石が降ってきたのでしょう。
2014年9月29日、紅葉見頃の中、登山者で賑わっていた木曽御嶽山が突如水蒸気爆発を起こし噴煙を上げました。この予想外の噴火により死者多数の大災害になったことは有名です。
その際、噴石が山頂付近一帯に降り注ぎ登山者たちを襲ったそうですが、とてもじゃないけど避けようがないと思います。
御嶽山には2013年の自分の誕生日の前日に訪れました。
紅葉最盛期という情報を得て行ってみたら、紅葉はすでに終わりを告げていて、代わりに初冠雪にあたりました。雪を被った御嶽の光景は印象強く、今でも思い出深く心に残っています。
お気づきでしょうが、1年分の写真とネタが溜まっています。
頑張っても追いつかないと最近思い始めましたがそれでも頑張って更新していこうと思います。
少しずつ雲が湧き上がってきました。
夏は午前10時ごろになると雲が上がってくるみたいですね。
地元の野球少年たちがユニフォーム姿で登るのがここ茶臼岳です。
すでに降りてくる人もちらほらと見えます。
山頂周辺は予想どおりガスが立ち込めています。
次なる目的地である朝日岳へ向けて出発します。
ケルンから負けまいと咲き誇る花たち。品種はなんでしょう。
茶臼岳から歩くこと20〜30分で峰の茶屋に到着します。
ここで峠の茶屋登山口コースと合流しています。
良さげな場所を発見したら身体がそこへ向かってしまいます。
晴れていればきっと良い景色でしょうね。
一向にガスで前方が見えませんが山頂間近。
--- 11:30 朝日岳 1,896m
到着と同時に少しずつガスが取れてきた気がします。
お。
おおお!!!
風が吹いてガスが取れて周辺の景観をやっと観ることができました。
先ほど来た尾根もくっきりと見えます。
この天気がずっと続けば良いと思っていたけれど、これもあっという間に雲という名の怪獣に飲み込まれてしまいました。
登山において景観の度合いでその山の印象が決まると言っても過言じゃありません。
ガスの中でのランチタイム。
那須岳ということで茄子の漬物を持参しました。那須岳に...
漬け汁が溢れていて酷い目に遭ったのは良い思い出です。
--- 12:40
このままガスが再び消えることを期待して待機していても結果は変わらないことを誘った一行は先を行くことにしたとさ。
先ほど立ち寄った場所からは、那須連山一帯の山々が見渡せるほどにガスが取れていました。
来た道を戻ります。
那須岳は標高こそ高くありませんが、開放感はアルプスの高山に匹敵するものがあると思います。(アルプス行ったことないけどね。)
茶臼岳の北斜面したを巻くように牛首を目指します。
茶臼岳は現在も活動を続ける活火山であるため一部噴煙が上がっています。
牛首にはしっかりした造りの石碑があります。
ここから南月山方面と山頂駅方面へと分岐しています。
そろそろ楽しい活火山の旅もエンドロールが流れ始めてきているのを感じます。
茶臼岳の火山活動によって降り注いだ噴石群が散らばっています。
その際流れた火砕流の犠牲者は180名ほどいたとか。
そんな恐ろしい活火山である那須岳ですが、その反面とても気持ちよさそうに花に囲まれ麓を見下ろして休んでいるハイカーの女性もいました。
夏ならではの入道雲も現れています。
この時期は昼から悪天候になり雷の可能性も増えるみたいです。
早めの行動と下山を心がけるようにすることで、自分も登山家への道を少しずつ歩んでいると自負しています。この日は登山開始9:30ですけどね。
ロープウェイの運行間隔は忘れましたが少し休憩する時間がありました。
那須ロープウェイ(公式ホームページ) - 東野交通
ロープウェイを降りた山麓駅には観光バスがいくつか停まっていました。
海外の人もたくさんいたので観光ツアー業界でも知名度は上のほうなのか。
車で山を降りていく途中に観光スポットの展望台があったので寄ってみました。
次は恋人と来れることでしょう。
登山でかいた汗を温泉で流す前に那須高原の観光スポットの一つ、殺生石(せっしょうせき)に立ち寄りました。その昔、松尾芭蕉も訪れた地です。
火山性ガスが発生するときがあるみたいでひどいときは立ち入り禁止になるそうです。
そんな危険地帯に似つかわしくない派手なパンツを履きこなす同行者のMariさん。
殺生石までは遊歩道が整備されているためサンダルでも問題ありません。
「あの人、格好はアウトドアで決まってるのに靴だけクロックスだよ。笑」
後ろの方からクスクス笑い声が聞こえてきました。
ついさっきまで噴煙あげる火山地帯を歩いていたんだよと教えてあげたい今日この頃です。
千体地蔵。
本当に千体いるかどうかは怪しいところ。
教電地蔵。
今にもなにか教えてくれそうですね。
殺生石付近だけ山肌がむき出しで火山性ガスが昔ほどではないにせよ発生している模様。
殺生石とは簡単に説明すると、「悪さしていた狐が変化した石」ということになります。
詳しくは殺生石で検索してみてください。
実は殺生石に来るのはこれが2度目です。
前回来たときは秋晴れで麓の街並みまで見渡すことができました。
さぁ観光もそこそこに温泉です。那須岳の周辺には火山活動による温泉がたくさんあります。
その中でも殺生石から一番近い鹿の湯は昔からの湯治屋として長い歴史をもっています。
那須温泉 鹿の湯|千三百年続く静寂と癒しの湯
建物は古く、明治大正からの歴史ある木造造りです。
中は洗い場はなく、温度差のある6種類に分けられた濁り湯で構成されています。
浴槽から浮いている木の棒は湯を混ぜるためのものかと思って使ってみたら、徐々に湯が減っていきそれは浴槽の栓であると横にいたおじさんに注意されました。
帰りは天ぷらそばを那須高原で食べていくことにしました。
帰路は渋滞もなく無事東京へ入ることができ、ちょうど荒川のあたりに差し掛かったとき花火が打ち上がっているのが見えました。
ちょうどこの日は板橋区と戸田市の合同花火大会でした。
上京して4年くらい経ちますが花火大会に一度も行ったことがないことにこのとき気づきました。東京の花火大会は人の混雑がすごいんでしょうね。
那須岳のまとめ
以前、女性と男性で脳の創りが違うため物の見え方が違うという話をテレビで観たことがあります。
男女共にすごい景色が出てきたら感動して驚くことは同じですが、違いはそのあと「どれだけその景色を楽しむか」というところで変わってくるそうです。
女性は比較的ゆっくり、いつまでもその景色を楽しむのに対し、男性はすぐ飽きる傾向があるそうです。
これは男女の景色の見え方の違いから来ているようです。同じ景色を観ても、女性にとっては「小さな変化をいつまでも楽しめる景色」、男性にとっては「変化のない退屈な景色」と全く異なる見え方をしているようでとても面白いと思いました。
色の見え方も、男性にとっては一色でも、女性にとっては何種類もの色に観えている話などもあり、この日観た青空の色などは、同行した女性陣には何種類の青に観えていたか興味があるところです。
丘の上でゴロゴロして半日ぐらい過ごして、少しずつ変化のある景色を見ることが好きな自分は、女性脳に近いのか男性脳なのか気になるところです。
那須岳の位置
那須岳の地図