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なまら旅して、なまら撮る

八幡平(東北)〜豊富な温泉と盛夏の高山植物、ガスで覆われた東北の高原台地の旅〜


2013年08月17日(土)

奥羽山脈の北に位置し、秋田県岩手県にまたがる八幡平(はちまんたい)に行ってきました。

標高は1,613mあり、広い高原地帯にいくつもの火山ピークと沼や湿原があるのが特徴です。

山頂近くまで道路が通っていることもあり比較的簡単に誰でも観光ついでに訪れることが可能な山の一つとされていることで東北の中でも有名です。


実家のある北海道へ青森の八戸からフェリーでマイカーで帰省したのでその復路で東北のどこかの山に登ろうと目論んでいて選んだのがこの山でした。

高山植物が数多く咲くことでも知られており、夏には老若男女年齢問わず登山家や観光客が山奥の高原台地を目指してきます。

自分も花と手軽さを求めてそんな八幡平を目指した一人となり、残りわずかとなった社会人の夏季休暇を東北の山で迎えました。

八幡平の記録

 


夜が明けてきたころ八戸港にフェリーで到着し、早起きな東北県民を横目に岩手県を目指す。

夏の早朝の澄んだ空気の中、八幡平の麓からは岩手県が誇る名峰である岩手山(いわてさん)がくっきり観えた。あれもまた火山の一つ。

岩手山候補ではあったけれども、コースタイムを考えると予定が厳しくなることが明白であったため諦め、いつの日かあの裾野を登ってみようと思いながら車外に出て写真を一枚納め、再び運転席に戻った。


八幡平へ車で行くには八幡平アスピーテラインという道路を通って行くのが主流。

同年のGWに岩手県に来た際に行こうとしたが雪の影響で通行止めになっていたことは今でも記憶に新しい。

GW東北遠征 二日目(東北) 〜雨と雪を同時に体験するGW、平野広がる未開の秋田県〜

 


アスピーテラインにはスノーシェルターという雪から道路と車を守るためのトンネルが設置されている。

冬季間は閉鎖される道路ですが期間内でも降ることがあるということなんでしょうかね。


八幡平は過去に爆発した火山で形成されているそうです。詳しくはWikipediaをご覧下さい。


アスピーテラインを進むと岩手山がまた違う角度から観えた。

盛岡市内から見るに岩手山は大きく裾野を広げた独立峰のように観えるが、八幡平側から見たそれは外輪山がなだらかに続き独立峰の面影はないとよく言われているそうです。確かにその通りかもしれない。裏岩手と呼ばれているそうですが間違いなくこれが岩手山の本来の形でしょう。

あまり岩手山の話ばかりしても仕方ないのでこれ以上は登ったときにします。


ここからは国立公園内に侵入するため心の準備をしましょう。


原生林が広く、雄大に広がりを見せる。


しかし、よくここまで道路を作ったと心から関心します。

GWに訪れた福島県磐梯吾妻スカイラインにも驚かされたが、このアスピーテラインも日本で一、二を争う高原道路と言われるだけあり爽快で雄大なドライブを楽しめます。

GW東北遠征 三日目(東北) 〜噴煙あげる火山地帯、リベンジに成功したGWを締め括る福島県〜

両道路ともかつては有料道路でしたが、現在は無料通行できます。


少しずつガスがかかってきました。先を急ぎます。


八幡平山頂への登山口は岩手県秋田県の県境になっている見返峠(みかえりとうげ)という場所ですが駐車料金が400円くらいかかります。

その手前の岩手県側には無料駐車場があるためそちらを使うと良いかと。


------ AM08:37

八幡平山頂へ向けて出発します。

ペットはダメみたいです。観光客のかたは注意してください。


ニッコウキスゲという高山植物が咲いています。

天気が悪くなってくると同時に視線が足元に行くのは必然。


このあたりでは展望が最も良い場所に来ました。


ドーン!



。。。。。。




八幡平に着いた頃から雲の中に入ってしまったみたいです。

本来なら東北の名峰を眺めることができる場所ですがあいにくの天気でなにも見えない。
次は空気が澄んだ時期に来よう。


整備された木道を歩き進むと湿地帯に出ます。


池をまわり込むように木道が続く。

木道と聞くと尾瀬霧ヶ峰といった広大な湿地帯が思い浮かぶのは登山を少しかじった人ならわかるはず。

全てとは言えませんが木道が整備されている山は比較的簡単にハイキングを楽しめるところが多いので、きっとこの八幡平も最近流行りの山ガールがよく見る情報サイトなどで紹介されていることでしょう。(できることなら一緒に参加したい。

 

 

 


花もそこそこに進みます。


視界は数メートル先はなにも見えない状態が続く。

天気予報では晴れマーク付いていたが山の天気と麓の天気は全く違うということですね。


------ AM09:21 八幡平(1,613m)

山頂は特に景観がいいわけでもなく、工事のための無機質な機材が置かれている場所でした。


満足したので駐車場に戻ることにする。

八幡沼を反時計周りに回ったので見返峠(みかえりとうげ)まで出るため看板に従い進む。


視界ゼロのアスピーテラインまで出ました。

山頂から約20〜30分くらいです。ピークハントするだけなら本当にお手軽な山です。


ちょうど秋田県岩手県の県境を跨ぎます。

「県」は英語でprefと書くんですね。


中国人も歓迎している模様です。赤の横断幕がいかにもといったところ。
見返峠にはレストハウスがあり中にはお土産など売っています。

準備を済ませ汗を流しに温泉に立ち寄ります。


ここ八幡平は周囲に温泉がいくつも点在していることでも有名です。
その中でも以前から気になっていた東北で標高の一番高いところに位置する藤七温泉 彩雲荘(とうしちおんせん さいうんそう)を選びました。

十和田八幡平国立公園 藤七温泉「彩雲荘」

全浴槽厳選掛け流しの混浴露天風呂です。とても開放的な露天風呂で全国から泊まりに来る人も珍しくありません。
自分が湯に浸かっていたときに福井県から来た定年で現役を引退した男性が入ってきてこう言ってました。





「ここの露天風呂はお酒を飲みながら入れるから最高だよ。」






それは勝手に飲んでるだけではないのか。とつい突っ込みたくなった。


帰路から観た藤七温泉はとてもワイルドな秘湯であることを認識できます。

またいつの日か訪れてみようと思います。


八幡平を降りる頃、朝より少し明るくなってきました。


温泉に入って身体がまだポカポカしているまま松尾八幡平ICから東北自動車道に乗って南下すると薄っすらと岩手山の姿が前方に現れた。岩手山を登りにいつかまた訪れようと思います。

宮城県に入ると仙台市手前で帰省ラッシュに捕まりましたがなんとか切り抜け今回の旅も終わりが近づいてきました。お盆休みということもあり道が混んでるのは仕方のないことか。




八幡平のまとめ

GWのリベンジを兼ねた今回の八幡平は、あいにくのガスで完全勝利は手に入らなかったけれども、東北の山奥にある高原台地に少しだけ触れることができました。

天気が悪くても足元に目を向ければ、高原湿地帯ならではの高山植物を楽しむことができ、下山後には東北の名湯に浸かることができる。

それがここ八幡平の魅力の一つでしょう。

登山コースはバリエーション豊富で、長くも短くもできるので初心者から上級者まで山に入ることができるのではないかと思います。
自分は今回短めのコースを選択しましたが、またいつの日か訪れる機会があればもっと八幡平を知ることができる充実した旅にしたいと思います。

都心から車で来るには少し距離があるので新幹線で盛岡まで来てレンタカーを借りると効率が良いかもしれません。

さらに1泊すると観光したり温泉巡りをしたり、翌日にもうひとつ山を登ることができる余裕が生まれて楽しめるでしょう。

 
この旅も終わりのような雰囲気を出しましたが旅はまだ続きます。
 
盛岡から仙台へ向かい実家に帰省していた同期を乗せて向かうは福島県磐梯山(ばんだいさん)
 
夏季休暇最終日ギリギリまで東北を上下に楽しもうと思います。
 
 
 

八幡平の位置

八幡平の地図

山と高原地図 岩手山・八幡平 秋田駒 2016 (登山地図 | マップル)

山と高原地図 岩手山・八幡平 秋田駒 2016 (登山地図 | マップル)