八甲田〜風と樹氷の山〜
2016年11月17日(木)
2012年にOKAKEN CINEMAから発売された『八甲田-風と樹氷の山-』を購入して冬を目前に鑑賞した。
本作品は、本州最北にある青森県の北八甲田連峰を舞台とし、八甲田山の四季と雪山を追いかけた山岳ライディングムービーであるが、その主役は自然と山、そしてその中における冒険であり、八甲田山という一つの山を知ることができる。
僕自身、八甲田には未だ足を踏み入れたことがないが、新緑が芽吹くブナの森、山一帯を染める紅葉、広大なフィールドに吹き付ける暴風と豪雪が織りなす樹氷にいつの日からか憧れるようになった。
「手つかずの自然」とよく言うが、八甲田のそれは昔も今も変わらない姿で残っている普遍的なものであることが映像から伝わり、他にはない魅力を持っていることを感じさせてくれる。
また、八甲田に腰を据えて山と向かい合うガイドや滑り手たちのライディングからは、滑る対象として見た八甲田の冬の厳しさ、春の楽しさの魅力が十二分に伝わり、山を滑ることの素晴らしさを改めて教えてくれた気がした。
首都圏から青森県に行くには、時間と距離とお金もそれなりにかかる。
それでも「いつの日か行きたい」と思える場所は、人生においてそう多くないと知っている以上、その「いつか」を近い未来にして訪れたいと冬を前にして強く思った。