春うららかな片品村の旅
2018年4月29日
群馬県片品村とみなかみ町の県境にある至仏山に今年も行ってきました。
恒例行事のような春の片品村の旅を今年は少し掘り下げてみようと思います。
春の尾瀬
朝から賑わう春の鳩待峠の風景。
約1年ぶりに訪れた尾瀬の象徴である至仏山を滑るため、ガイド「森の妖精」の原絋二郎さんに案内をお願いしました。 今日は贅沢なことにツアー参加者は僕一人とのこと。
それにしても、雪が去年と比較して3分の1くらいしかない。
至仏尾根に取り付き、悪沢岳を目指す。
この時期はスノーシューではなく、軽快なアイゼンが効果を発揮する。
至仏山の雪も少ない模様。
カメラの設定がジオラマモードになっていた。
今日は至仏山まで行かないおすすめコースをチョイス。
どこを滑るのかな〜
絋二郎さんが生産している仙豆、ではなく無添加の甘納豆。
甘くて美味しい〜
ピントが合ってなかった。
絋二郎さん越しに燧ケ岳が、木々の間からそっと顔を覗かせた。
悪沢岳登頂後、ワル沢へ向かって滑る。
その名の通り、いかにも悪そうな地形とうねりになっていた。
ドロップイン!
春の雪解けと共に下流へ向かって泳ぐ魚のように、力強く優雅に滑る。
余韻に浸る。裏至仏は人がいないのも吉。
さらに下にも誘惑があった。雪が少ない年だから地形がはっきりしている点では、良いシーズンと捉えることができる。
もちろん滑るよ。
ツボ足希望で登り返し。また滑る。今日は体力で本数を稼ぐプライベートツアー。
森の妖精と上越国境の山々。
雪が少ないため、登山道が露出している。
今年の尾瀬の春は早いみたいだ。
小至仏山からのドロップインへ向けて登る。
尾瀬ヶ原も今日の昇温で瞬く間に雪が溶けている模様。
雪のあるうちに至仏山から燧ケ岳まで縦走して滑りたいね〜
至仏山のワル沢は相変わらず豪快なビックバーン。
滑走者が少ないように思える。雪が少ないせいか。
滑っては、直登して、また滑る強者がいた。
春のウェットで汚れた雪には、ワックスが重要になってくる。
絋二郎さん愛用のMAGIC WAXを購入し、春の滑走を快適なものへ。
可愛らしいデザインの布袋にワックスが入っているとは思わないだろう。
尾瀬の大斜面へ向かって、最後のドロップイン。
渡渉。
藪漕ぎ。
鳩待峠到着。今年は登山者が多いみたいだ。
炭酸飲料で喉を潤し、滑り降りた斜面を見ながら余韻に浸るこの時間が良い。
ミズバショウとエコロヴィレッジ
下山後はミズバショウの群生を見学に森へ。
初夏の尾瀬の代名詞「夏の思い出」を思わせる水芭蕉の群生を、春の季節に先取りできる良いスポット。
森に溶け込む妖精。
駐車場までサーフ。
遠く日光白根山が見える中、麓では畑作の時期がやってきている。
季節は進む。
現存する築150年の古民家を拠点にしている森の妖精。
古民家裏口から裏山へ。これが本当のバックカントリー(裏山)か。
NORRONAのハンティングシリーズを着ると、森と同化しているように見える。
森に生えるでかいしいたけ。
適度に採って、適度に残すことが後世に引き継がれていくコツ。
裏山を抜けると、草木に囲まれた古民家が現れた。
ここは古き良き里山の自然と暮らしの共生を体感できる小さな村「エコロヴィレッジ」
エコロヴィレッジの管理人の神田隆さん。
番犬のハナに手を出してはいけないとのこと。
オーガニックガーデンファームに生える「こごみ」と呼ばれる春の天然山菜。冬の雪や霜に耐えるために丸まって葉を守ったまま成長してこうなったようだ。
森で見たしいたけ。採れたては美味しい。
新雪がとても楽しい雪と一緒ということ。
朝作ったチーズケーキ。時間が経てばまた違う趣に。
古民家の中を案内してもらう。
築200年の古民家を改装して宿泊もできるようにしたそう。
ここで朝を迎えたら清々しいだろうな〜
パブも併設。森の中の古民家とは思えない充実ぶりが見てとれる。
帰りも裏山を登り返し、絋二郎さん宅へ。
これにて森の妖精ツアー終了。
遊び尽くしてもまだ日が落ちきっていないのは、春の良いところかもしれない。
帰る際に絋二郎さんのお子さんから、大量の船と戦車を描いたという絵心満載のグラフィックをお土産にいただいて後にした。
絋二郎さんおすすめのささの湯。
源泉がこれでもかというくらい溢れ流れる僕好みの温泉だった。
男湯には、東京の銭湯で見るような富士山のように、初夏の水芭蕉越しに見る至仏山が内壁に大きく描かれていた。
春の尾瀬と片品の森を旅して
春の至仏山は大斜面を豪快に滑るのが何度きても楽しいです。
そして今回は、自分だけでは気づかなかった楽しい場所を案内してもらうことで、今まで知らなかった遊び方を知ることができました。
下山後の方が長く感じるほど充実した春の片品村ツアーは、滑るだけではない時間の使い方と、春麗らかな気分を味わうことができるのでおすすめです。